001837:スカーレット(全4巻)

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タイトルからみてもあきらかなように、「風と共に去りぬ」の続編。
アメリカでTVドラマにもなったそうで、日本にもビデオが入ってきている(私はまだ見ていないが)。

結論から言うとしよう。
私はあまりこのストーリーはよい出来だとは思えない。
人物の動きはこまめに描写されてはいるが、人物像があまり浮き彫りされていない、というか、動きだけがこまめすぎて、あの強烈な個性が消されてしまっているのだ。

特にレットバトラーの心理描写は、ほとんど無く、ラストシーンで彼が劇的に登場しても、「あれ、レット君、いたの?」って感じなのである。
なんとなくもの足りなさが残ってしまう。

ストーリーの流れだけ見れば、原作の流れをくんでかなりドラマチックにはしあがっているが……。
私自身、主人公のスカーレットに対して思いいれが強いのだろうか。
いつまでもわがままで、今しか見えないスカーレットでいてほしい気がする。

分別くさくなったスカーレットは見たくない気がするのだけれど。