000791:パパ日記/その08 かえで誕生

出産時の父親について

出産は、突然やってくる。
21日の検診で、帝王切開の可能性があることを聞いた話は、以前に書いている通りである。
その話を聞いて、「これは、出産日が決まって、かえってありがたいじゃないか。」 と思った。
まあ、おなかを切られる立場から考えればそうでもないのだろうが、父親としてはそんなものだと思う。

そうして、22~24日の3連休に突入した。
22,23はあまり出かけず、ぶらぶらしていたが、結婚記念日である27日はすでに入院後であるので、ここはごちそうでも食べに行こうと考えた。
そこで、23日の夜TVを見ながら、24日にはお寿司を食べに行こうかということになった。

24日の0時ごろには布団に入り、結構何事もなくぐっすりと寝た。
しかし3時半頃になり、りかがごそごそしているので目を覚ますと、どうもおなかが痛いらしい。
しかも、若干出血していて、病院に電話したところ 「来なさい」 ということになったらしい。

着替えもせず、車で病院までいった。
痛みは間隔をおいて、りかを襲っているようだ。
しばらく、陣痛と胎児の心拍を計る機械をつけて、様子を見ることとなった。
ちょうどその日の当直医師は、いつも検診をしてもらっているT井先生で、話ははやい。

「うまく胎児が降りてくれば自然分娩、降りてこなければ帝王切開。しばらく様子を見ます。」

そんな説明を受けて、機械での計測が続く・・・

計測もおわり診察もして (だと思う)、陣痛室へ移ることとなった。
定期的にりかを襲う陣痛。
通常、だんなはすることがないと思っていたが、陣痛室で妊婦の腰をさすったりして痛みをやわらげるなどの仕事がある。
また、陣痛室に入ってしまうと、動ける人間はだんなだけということで、実家関係への連絡や、出迎え、その他結構仕事はあるのだとわかった。
そうして、6時になり、双方の実家へ連絡、7時頃にはりかの両親も到着し、陣痛室での介助はりかの母にまかせて、りかの父と私は一時退散した。

私は自分の実家に戻り、しばらく仮眠をとった。
気が張っていてたいして眠くはなかったが、気がつくと寝ていた。
10時ごろ電話があり、あと1時間で産まれそうとのこと。

あわてて病院へ駆けつける。
10時30分、病院に到着。
りかの母も陣痛室から戻っており、2人待合室でその時を待つ。

10時40分、無事出産。
だんなとしては、このころから 「そわそわ」 しはじめる。
10時50分、胎児と面会。
2980gの女の子。
五体満足に産まれてきてほっとした。
髪の毛はふさふさしており、めをパッチリあけてキョロキョロしている。
その後しばらくして、りかとも面会。
喜びをわかちあい、しかし我に返ったように病院生活で足りないものをメモ。
この後、一旦実家に帰り、しばらくほっこりする。

夕方には、双方の両親、私の弟もかえでを見に病院へ。
わいわいやっているうちに、面会時間は終了。

さて、りかの居ない家にひとり。
ひととおりのTVを見ながら、だんだん実感が増していく。
今までほとんど家では飲まない私だが、モルツとビーフジャーキーで祝杯をあげた。

こうして、見習いパパは、長い一日を終え、無事見習い卒業と相成りました。
今後とも、りか、かえでともども、よろしくお願いします。